この一杯がとか

…言い始めるともうダメな気がする、色々と。

久々の農業ネタ。
先日農薬で自殺を図った方のニュースが結構話題になっておりました。

…うん、確かに扱ってはおりますよ、そう言う業界ですので。
しかしメディアの報道を見ていると、なんか普通にお店に置いてあるような言い方で…

…ナイナイ、と突っ込むことしばし。

アレは劇薬ですから、買うには印鑑必須です。
もちろん、売る方も鍵のかかる保管庫で厳重に保管してます。
…まあ、殆ど注文受けて取り寄せですが。在庫は置いてありません。
だって規格が大きいんだもの。
私もまだこの業界浅い方なんですが、少なくともクロルピクリンを普通の人が買ったところはみたこともないし聞いたこともありません。
てゆか、普通の人はその存在すら知らないんじゃないでしょうか…。
この農薬、土壌殺菌に使います。
はっきり言って専業農家で、作付け規模の大きい人が使うものです。
第一、20リットルも入っている缶を我が家のような自家用野菜を作っているような人は使い切るのに何年かかることやら。
(多分容器が大きかった上にものすごいにおいがするから救急隊員の人も持ってかなかったんだと)
(しかも液体で比重が重いから)
(更に揺れると揮発するんだってさコレ)
(そんな事態になったら救急車の中で全員アウトだ)
(多分救急隊員はそんなこと知らないと思うけど偶然の産物か)
(持ってけないならせめてラベルの写真でも撮っとくべきだが)
土壌消毒するならもっと少量で、もう少し安全なものを使いますよ。

まあ要するに、テレビで言うように簡単に手に入るものじゃないです。
劇薬の販売は購入者の住所、氏名確認して、農薬譲り請け書に記載して、印鑑を貰います。
なのであからさまに農家じゃない人には販売しません。
農薬は作物に対して使えるものや使用回数、使用時期が細かく決まっているので、一見さんには結構根掘り葉掘り聞きますから、土いじりしてない人は絶対わかります。
しかも劇薬指定されている農薬は必ずラベルのどこかに解毒剤の表示があります。農薬中毒専用の問い合わせダイヤルもあります。

断片的にしかでてこない情報は余計な混乱を招くだけで、一生懸命私たちの食べるものを作ってくれる農家さんに対していらぬ偏見を植え付けるだけなので、きちんとした説明が出来ないのならあんなに仰々しく報道するべきじゃないと思った次第。
知っている人ならともかく、知らない人に対してあまりにも不親切すぎるよ…。


そんな一連の騒動を見ていて思ったことでした。

時に、我が家の畑は先週土曜日、強風で折れてしまったきゅうりの苗を植え替え、葉物野菜の種を蒔いてきました。
イチゴはだいぶ色づいていたりするんですが、もう少し、と言うところで鳥に突かれてしまって収穫できてません…悔しい…！
やはりイチゴはトンネル必須なのか。
と言うわけでまた週末にイチゴの畝にトンネルつくりに行きます。
…そんな予定ですが、週末の天気予報は雨…！何で週末ごとに雨なの…！
今のところ収穫できるのはアスパラだけ。
アスパラも去年爆発的に収穫できた割には…今年は勢いがありません。やはりそろそろ新しい株を増やさないとダメなのか。しかしアスパラは植えつけてから3年経たないとまともに収穫できないので…どうするかな。
どうせなら紫とか赤とかのアスパラを作りたい。
毎年恒例のラズベリーは順調に実が着いております。コレは今年もずいぶん収穫できそうな予感…毎年お酒になります(笑)ジャム？えええ、面倒なんだもん…
本当はイチゴ酒も作りたいんですけどね。

庭で育てている豆の苗も芽が出てきました。
毎日軟体動物と戦ってます。やつらどっから湧いて出るんだよ…！
若干お高価い駆除剤のサンプルをいただいたので撒いてみましたが、効果のほどは…うん、今のところ疑問。
今日何匹か硬直してるやつがいたから、効いてるのかも知んないけど。
あと2週間くらいで植え付けできそうです。

オクラの芽は出てきませんけどね…
オクラは種子がかなり硬いので、芽を出すまで結構時間がかかります。
つうか、時間差でもう少し蒔きなおしとこうかな。
次の苗も作っておかないと…まあ、保険ですけど。